基本政策大綱‐序文

 我が党は、大東亜戦争後の日本の戦後処理を決定したヤルタ密約とポツダム宣言によつてもたらされた戦後体制を打破し、正統かつ常識的なる国家体制の回復を第一義として、皇室を中心とした自由で平和かつ豊かな社会を築くことを目的としてゐる。抑々、我が建国の理想は、日本書紀に記されてゐるが如く世界をもつてひとつの家・ひとつの家族とする八紘為宇の精神である。そこから導き出される国家の理想は、一君万民、即ち我が民族・国家の象徴として一視同仁を体現される天皇の下に、国民すべてが平等な国家である。しかし、我が国の戦後体制は、日本弱体化を狙つた米占領政策に乗じた国内反日勢力と、ひたすら自己保身のためにそれらと妥協を続けて来た戦後保守政治勢力との相互依存関係で今日にまで至つてをり、国家にして国家にあらざる奇態的状況下での高度な経済的繁栄が、国民精神を亡国的心情へと堕さしめてゐる。占領後遺症による偽善的平和主義や利己的経済主義から一刻も早く脱却し、真当なる国家意識を回復させて日本民族の正義と理想実現を志向せんとする政治の確立が喫緊の急務である。そのために東京裁判史観からの脱却を図り、占領基本法たる現行憲法を失効せしめ、民族の歴史伝統に即した国家体制を構築し、高度産業社会における調和のとれた社会を志向すると共に、冷戦構造崩壊後の国益対立、民族や宗教対立による不安定な国際社会における我が国の確固たる地位の確立を図らねばならない。維新の精神を変革の党是とする我々にとつて、戦後体制を変革することこそが真の政治改革である。

基本政策大綱‐皇室

 現在の皇室のあり方は、戦後その権威を意図的に矮少化せしめられ、今日に至つてゐる。万世一系の天皇を至高のものとする我々は、天皇の歴史的・政治的・文化的本質の原初に立ち返り、伝統に則した皇室の在り方と皇室尊崇の念の回復を考へねばならない。
 我が国の天皇とは、国史伝承に基づく古代からの血統と祭祀を悠久に継承する君主である。我が国は明治維新によつて近代国家となつた後、憲法制定によつて立憲君主制を明文化したのであるが、天皇の本質は民族・国家統合そして永遠性の象徴であり、あくまで権力を超越する権威としての無私の存在であり、統治権を総攬する存在である。占領体制下、国家意識の否定を前提としてなされた辻褄合はせのものでしかない現行占領憲法における天皇の位置付けは、復元改正憲法では、当然改められねばならない。
 一 天皇は元首であることを明らかにする。
 二 天皇の政務を伝統に則して再検討する。
 三 皇室典範は旧皇室典範に準拠したものに改める(旧宮家の復籍を図る)。
 四 皇室へ相続税課税は中止する。

基本政策大綱‐政治

 今日の我が国は、経済の繁栄によつて物質的には豊かな社会が形成されてゐる。国境なき経済の活性化は世界経済をより緊密なものとし、国際政治においても相互依存が強まり、経済大国としての我が国の役割が強く求められてゐる。しかし、世界有数の経済力を達成した我が国が真に調和のとれた安定した社会を創出するためには、戦後体制の見直しが必要不可欠であるが、未だ経済効率至上の戦後的価値観が、再考されるには至ってゐない。
 我々がめざす国家とは、外国の干渉を許さぬ自主独立の主権国家であり、皇室を中心とする自由で精神的な豊かさを有する活力ある高度文化国家である。それは経済の安定成長による経済的活力を維持しつつ成熟した社会の実現を図り、誇りある国家として国際社会における名誉ある立場を占めることである。
 翻つてみるに、我が国の政治制度(政体)の原則は、為政者は常に天皇の親任によつてその正統性を保証されるといふ国家統治原理にあるが、それは敗戦といふ国家の危機的状況の中でも若干の形式変容を伴ひながらも連綿として今日に至つてゐる。しかし、社会情況の大きな変化の中で時代にそぐはない国家機構の諸問題もある。従つて、政治制度・国家機構共々再検討されねばならない。その帰結としても現行占領憲法破棄(失効)が必要である。

一、議会政治
 我が国の現代における政治理念は、明治元年の五箇条の御誓文に発する。公論の重視、経綸の興隆、人材の登用、旧陋の打破、智識を世界に求めるこの五箇条の精神は、我が国体に基づく民意の尊重と独裁の否定であり、現代国家における権力分立による間接民主制代議政治、即ち議会政治と相通ずる理念である。我々は現代における政治制度(政体)として政党を構成主体とする議会制民主政治を採用し、この理念を現代社会の諸制度に適用する。しかし、現在の政党政治が国家や民族等の巨視的大政治を忘却し、自虐的現行占領憲法の精神的拘束下で自己の利権や保身にのみ汲々として国民の信頼を喪失してゐることの責任は重大である。政党たるものの在り方を確立し、国民の政治に対する信頼を今こそ回復せねばならない。
二、議院内閣制
 議会は国民によつて選任され、内閣は議会によつて信任される。それは国民が議会を、議会が内閣以下の行政権を統制するといふ過程を通じ、現実的な政治となる。その内閣は議員内閣制であり、内閣の責任は内閣総理大臣が負ひ、同一の政治的見解を有する政党内閣制であり、閣僚は内閣総理大臣の指揮下で担当任務を遂行する。内閣はその権限を天皇の親任の下に正統なものとする。首相公選制は採らない。又、官僚政治の悪弊を糺し、内閣総理大臣主導の政治が確立されねばならない。
三、立法制度
 議会は国民の意思を代表する機関であり、立法権・予算議決権・行政司法に対する統制権を持つ。
 我が国の議会制度は議会開設以来二院制であるが、今日の如く両院ともに政党勢力の議場と化すならば、二院制の意義が問はれることになる。二院制の持つ目的と役割は再検討されねばならないが、特に参議院は選挙を経ない議員の選出の仕方に改める必要がある。
 又、健全なる議会制度を成立させるためには、現在の利権、情実、政策不在を生み出す選挙制度は、国民の選良を選出するに適しいものではない。選挙はあくまで政党主体、政策主体で行はれ、民意の反映を尊重するものでなければならず、現行の選挙制度は再検討されねばならない。
四、行政制度
 先進国の中で、我が国ほど中央集権制を採つてゐる国は少ない。中央集権は必然的に国家組織の巨大化と硬直化を招く要因となる。従つて、中央政府は行政の持つ権限や許認可権、税財源を地方自治体に大幅に委譲し、行政機構の縮小と簡素化をもつて小さな政府を目指さねばならない。我々は、地方の持つ多様な特性としての習慣や価値が広い意味で活力の温床となる懐の深いものであり、地方の活性化は国家としての健全さを保障するものであると考へる。そのやうな意味での地方分権は進めるべきものであるが、国家としての統一性や国家意志が大前提であり、中央と地方の役割を見据ゑることが重要である。また、市町村合併などの行政区域の広域化は充分な検討を要する。

基本政策大綱‐外交

 外交の目的は国益の確保と擁護である。それを支へるのは国民共通の理解と支持であるが、我が国には外交目的を達成するための国家戦略も、世論を形成するための国家戦略もない。それは戦後の我が国が敗戦後遺症から自主独立国家たり得ず、対米追随外交に終始した結果である。しかし、今日の国際情勢は、かつての東西冷戦構造の崩壊後、アメリカの軍事的一極化や中共の国力(経済力・軍事力)の増強、核保有国の拡散やイスラム原理主義団体の国際的テロ攻撃などによつて緊迫した国際情勢が新たに現出してゐる。我が国としてもそれらに独自に対応せざるを得ない事態であり、特に朝鮮半島・支那大陸との緊張関係は今後の大きな外交課題である。現在の我が国に必要なことは、対米追随外交から脱却し、独自外交を展開するための長期的展望である。我が国の外交は、先づ自国の戦略を構想する所から始めなければならない。

一、新しい国際関係の構築
 戦後の我が国に大きな影響をもたらしたアメリカとの関係は、友好関係を維持することを大前提としながらも、日米安保条約の改変も含めて再検討し直す必要がある。日米関係が先進国内において最重要事であることは当然であるが、我が国の独自方針に基づいたアジアを基本とした新しい外交関係をつくりあげることが必要である。アジアの繁栄と安定のために我が国はこれまで以上にアジア地域への積極的役割をはたさなければならないが、特に中共の台湾に対する軍事的圧力やチベット・新彊ウイグルにおける抑圧と独立の問題を含めた強硬な軍事拡大路線、犯罪国家北朝鮮や北朝鮮に融和的な韓国への断固とした外交姿勢は、わが国外交の試金石でもある。朝鮮併合・支那事変に関する一方的断罪に臆することなく、他のアジア諸国についても積極的に我が国の歴史的経緯を説明し、理解を求めることが大前提である。
 我が国は諸外国との対等・互恵の原則に基づき、人的交流の促進、協力関係の強化、条約の締結等を通して我が国の進むべき道を諸外国に理解させ、親日国との友好関係強化とともに世界の平和的共存関係を促進させねばならない。
二、国連のあり方
 国連には世界二百余ケ国が加盟し、地域紛争や国家的対立の調停、人類共通の福祉に多くの貢献をしてをり、国際社会におけるその存在意義は小さくない。しかし、我が国に対する敵国条項が未だ存在してをり、アメリカに次ぐ供出金を提供してゐるにも拘らず、我が国の地位は低いと言はざるを得ない。しかも、国連の決定事項とは安保理常任理事国五ケ国の国益の衝突と駆け引きの産物であり、それが国際社会の意志として機能してゐる。第二次大戦終戦後の国連発足当時と比べ、国際的政治構造や情勢は大きく変化し、国連の目的やあり方が問はれる時代に来てゐる。我が国は今こそ国連の再構築を主張すべきであると考へる。
三、領土問題
 我々の主張する北方領土とは全千島列島・南樺太を指す。全千島列島は日露両国が平和裏に交渉し、明治八年(一八七五年)千島樺太交換条約をもつて確定した領土である。南樺太は日露戦争の結果、割譲を受けた正当な領土であり、昭和二十六年の講和条約において我が国が放棄させられたものの、その帰属は、未だ国際的に明確にされてゐないことを強く主張しなければならない。領土交渉は主として二国間の問題であるが、ヤルタ密約に関係した諸国にもその責任がある。
 尖閣諸島、竹島は日・中・韓三国の歴史的事実と経緯からみても我が国の領土であることは明らかである。そのためには、実効支配の施策が必要である。特に竹島については、韓国が逆に軍事的実効支配してゐる現実を国民に知らしめて、韓国に対する強硬な外交姿勢が必要である。また、沖の鳥島への中共の野望は断固排除しなければならない。

基本政策大綱‐国防

 国家としての成立要件は、領土、国民、政府そして主権であるが、それを保障するものは軍事力である。それ故に、国家の防衛は国民の義務とされてゐる。しかし、戦後の我が国は軍事思想そのものが否定され、国軍の保持は許されず、日米安保条約により自由主義陣営の一員としてアメリカの軍事力の下に従属的に安全を保障されて来たが、昨今のアメリカの対イスラム原理主義とのテロ戦争の拡大は必然的に我が国自衛隊の海外派遣などの活動力強化を促し、新たなる日米軍事協力体制が確立されつつある。
 しかしながら、現行占領憲法と現行日米安保条約が存在する限り、自衛隊が米軍の指揮下にあるといふ事態に変化はなく、戦後日本を規定し、戦後体制の基本属性である米国従属性からの脱却はあり得ない。我々は現行占領憲法と共に日米安保条約の再検討も必須のものと考へる。北朝鮮や中共から強まる軍事的圧力に対して、正当なる国防思想の回復を焦眉の急として、新しい安全保障政策を策定すると共に、国防体制の整備を図らねばならない。
 核兵器は文明論的には将来全廃されることが理想であるが、東アジアにおける核の脅威に対しては、我が国も核兵器保有による対抗策を講ぜざるを得ない。
 一、自衛隊を改組して国軍を創設する。
 二、統帥権は天皇に帰属し、指揮権の行使は内閣総理大臣に委任される。
 三、兵役は国民の義務であり権利であるが、平時においては志願制とする。

基本政策大綱‐財政経済

 我が国の経済発展による豊かさを「保障とゆとりの社会構造」と理解するならば、それは経済政策として常に維持されなければならない。しかし、それが自動的に保障されることはなく、社会変動の中での均衡を図る絶ゆまざる努力が必要とされる。世界的視野で見るならば、先進諸国においても永久的な拡大再生産を指向するやうな産業構造は既に限界に達し、世界全てが先進諸国並みも経済発展を指向する連鎖の矛盾が露呈しつつあり、限られたエネルギーや自然環境などにも配慮したゆとりある安定的社会の実現を求める文明論的視点が必要である。
 少子高齢社会の我が国が安定成長による成熟化社会を目指すには、高度情報社会の中での産業構造の転換や豊かさの価値の転換が必要である。

一、基本的経済政策
 我が国の経済体制は自由主義経済を原則とする。その経済政策は社会的・政治的規制を最小限に抑へて市場経済メカニズムを機能的に働かせることにあるが、一方で、社会共同体にとつて均衡のとれた繁栄がなされるやう充分留意されねばならない。特に、グローバリズムといふ欺瞞に乗せられて我が国の富が安逸に外国や外国資本に収奪されがちな傾向にあることをしつかりと認識して、国民経済の防衛を行はなければならない。
二、基本的財政政策
 我が国は世界から経済大国と呼ばれながらも、その財政は昭和五十年より毎年赤字となり、その不足分を国債発行によつて補填して来たが、低成長時代の今日での税収の伸び悩みの中で今や国家予算歳入の約二分の一を国債に依存してゐるのが現状である。国や地方も巨額の赤字財政で破綻寸前であり、国債依存財政からの脱却が緊急の課題である。
 又、我が国は既に少子高齢社会に突入してゐる。社会保障制度、医療制度や公共事業の在り方を含めて行財政改革は徹底した歳入・歳出のバランスの上に再構築されねばならない。
三、基本的産業政策
 我が国の産業政策は、国際化に伴ふ諸外国に対する市場開放と国際協調に配慮することが必要であるが、決して悪しき政治的外圧に屈することなく、日本的資本主義の功罪を充分に研究把握し、長所は推進し短所は是正する指導によつて自律的に産業の活性化を図つていかねばならない。時代の変転の中で各種産業の消長もあるが、いづれにせよ技術開発がその生命線であり、又、社会資本の基礎と言ふべき土地の適性な運用のあり方も重要な問題である。企業の社会的責任も産業社会の重要な視点であり、中小企業を犠牲とする大企業一人勝ちの競争結果は是正されねばならない。又、国の基幹産業である農業の衰退は由々しきことであり、国際的農産物貿易の在り方を含めて再検討されねばならない。
 一、地球規模での環境問題への対応
 二、成熟型社会における新社会資本整備
 三、基本産業である農業・林業・漁業の抜本的改革
 四、産業構造・流通機構の改革と規制緩和の促進
 五、官・民・学による基礎技術研究の推進
 六、若年労働力不足への対応
 七、土地問題の適正な制度の確立
 八、資源・エネルギーの安定確保の推進
四、基本的通商政策
 我が国の驚異的な経済発展は、自由貿易体制があつたからこそ急速に可能になつたが、現在、世界的潮流としての二国間自由貿易にしろ、多国間自由貿易体制にしろ、改めて互恵公平な自由貿易とは何かが問はれなければならない。

基本政策大綱‐教育

 元来、人は相互互恵の社会生活の中で尊厳ある自己の一生を全うすべく国家社会によつて教育されるものである。と同時に、それは自分の周りの家族や他人への思ひやり、地域や社会への奉仕、国家や民族への貢献へと自ら昇華されるものである。そして、社会の規範となるものは我が国の精神的伝統に裏打ちされた道徳であり、法律を形づくる重要な基礎となるものである。
 我が国の明治以降の教育は、中等教育までが社会に有用な、高等教育は国家に有為な人材育成を目的としてをり、教育の目的及び具体的な教育徳目が教育勅語によつて示されてゐた。しかし、戦後教育における平和教育や自由教育、個性を伸ばす教育と称されるものが、実は反日教育であつたのが実情であり、それに加へて最近の学力低下問題などが錯綜して複雑な教育問題を発生させてゐる。
 これからの我が国で求められるのは、日本及日本人としての価値観に基づいた教育であり、日本人としての自覚、日本人としての存在を前提としてのみ人の尊厳も成り立つのであり、真の日本人は同時にすぐれた国際人となり得るといふ考へ方である。その理念となるのは教育勅語の精神の復活であり、この精神に基づく道徳教育の充実と正統なる国語・国史教育である。
 一、教育基本法の根本的見直しを行ふ。
 二、多種多様な進路選択が可能な学制改革を行ふ。

基本政策大綱‐文化

 世界のどのやうな民族でも、独自の価値観に基づく文化を保持してゐる。文化とはその民族のもつ歴史的営為の蓄積であり、その根本は民族社会の持つ考へ方や価値観、風土や習慣に根ざしてゐる。しかし、文化は時代や社会の変化と共に変化せざるを得ない生き物でもある。
 外来文化をも融合させながら日本独自の価値観を核とする多様な日本の伝統文化も、常に時代の装ひに新められなければ、活きた文化として存在できず、文化博物館に陳列される過去の遺物と化する。社会は常に文化を生み続けるが、しかし亦、それが伝統に裏打ちされたものでなければ、軽佻浮薄な一過性の風俗と堕して忘れ去られてしまふ。情報や通信が世界的規模で発達した今日では欧米流文化が世界を席巻しがちであるが、逆に欧米的均一化ではなく、それぞれの国柄に根ざした文化の特性や独自の価値が求められる時代とならねばならない。
 我が国は、戦後の占領政策によつて日本文化の中核的部分が否定され、欧米的価値観が進歩的であるといふ思潮から脱却できないまま今日に到つてゐるが、日本の文化的正気の回復が喫緊の課題である。
 一、正統なる国語の尊重を推進する。
 二、神話教育を学校及社会教育の基本として醸成する。
 三、政教分離問題における誤謬は是正されねばならない。
 四、伝統文化の創造的発展を促進する。

基本政策大綱‐民生

 日本人の勤勉性は世界の人々が認めるところであるが、今日では『労働』の目的は金銭や余暇を得るためと考へる人々が多くなつてゐる。このやうな考へは、戦後の個人主義的風潮と経済繁栄によつて生活水準が向上したことによる歪みであらう。元来、日本人の『仕事』とは、どの様な職業に従事するにせよ、その仕事を通じて社会の健全な発展に寄与しようとする社会参加の基本行為である。その中から自づと生ずる勤労倫理が我が国の経済及び産業を支へる基礎となつてをり、それが文化をも形成して来たのである。
 その様な日本国民の民生の安定は、社会の安寧を形成する上で最も必要とされるものであり、それは国民が安心して生業に従事できる環境をつくることである。今日見られる様々な社会問題は、現代社会の構造的な問題を抱へてをり、その根は深く広いが、特に日本の伝統的価値観が否定され、社会の安定を脅かすものとなつてゐる。我々は伝統的社会秩序を再評価し、より良い社会を目指すものである。

一、家制度の再評価
 元来、我が国には個人の観念は薄く、個人主義的風潮は戦後の現行占領憲法に影響されるところが多い。この憲法によつて伝統的な社会のあり方が否定され、法の下の平等といふ観点から個人の立場が最大に許容されたからに他ならないが、憲法による個人重視は社会構造としての家と対立するものとなり、社会における二重規範となつてゐる。無論、戦前の家制度が今日の時代要求に沿はぬ面もあるが、今日のやうな個人主義的価値観の極大化は最早、利己主義の域に達してをり、家族の意義さへも破壊し、慣習としての我が国の醇風美俗までもが失はれつつある。従つて、原則的には個人をもつて社会の最小単位とすべきではなく、家をもつて最小単位とすべきであり、安定した家庭生活こそが地域社会の安定につながるのである。但し、個人の保護に対する考慮もまた重視されるべきは当然である。
二、地域共同体の回復
 地域共同体とは、家族が生活する上で日常的に密着した社会である。地域共同体は本来、相互扶助の精神をもつて自らの共同体を守り、行政への要求、防犯、防災等の自治活動を行ふものである。しかし、今日では行政の下請け組織と目され、或ひは個人主義的傾向による無関心層の増大により共同体の持つ本来的な意味が失はれつつあり、再構築が必要である。
三、社会保障制度・医療制度のあり方
 我が国の社会保障制度は、労働保険、生活保護、公衆衛生、年金、障害者福祉等の行政が相互に関連しながら、総合一元的に運営される仕組みとなつてゐる。
 社会保障は国が責任をもつて実施する制度であり、その対象は社会を構成する全ての国民に給付されねばならないが、少子高齢社会の到来と共に国家・地方双方の巨額財政赤字の中で改めて社会保障制度の再編成が必須となりつつある。家制度の見直しやボランティア制度を含めた自助・互助の相互的福祉の在り方や負担の在り方を模索して我が国独自の社会保障制度を探究すべきであらう。又、医療費の高騰が財政赤字の一因でもあり、医療制度も国民皆健康保険制を維持しながら介護制度を包含した新たな制度への改革が必要とされてゐる。

基本政策大綱‐環境

 日本民族は古来より自然の猛威と闘ひながらも自然と共に共生してその恵みを受けて来た。しかし、戦後における経済の急速なる発展は自然の許容量を上回り、開発による自然破壊と公害の先進国ともなつたが、今、自然破壊の回復に対する意識の向上や産業界の公害対策努力が実りつつある。が、地球温暖化などの世界的環境破壊の傾向は進行の一途である。
 今日の環境問題は、我々の生活環境が便利化する事と反比例して地球規模での自然環境破壊を招き、それがまた、我々の生活に返つてくるといふ悪循環に陥つてゐるそれは国境や人種、思想や価値観を越えた問題であり、世界規模の対応が要求されてゐる。人類の進歩を盲信した近代文明の負の遺産は、その責任をも人類が負はねばならず、我が国も国際社会において積極的な貢献を行はねばならない。
 一、自然環境の保全(京都会議の方針厳守)
 二、資源再生制度の促進
 三、野性動植物の適正保護

基本政策大綱‐憲法

 現行占領憲法が大東亜戦争の敗戦による占領下で、日本弱体化を企図して銃剣の威圧によつて我が国に押しつけられたものであることは衆知の通りである。正統かつ常識的国家の復興を出発点とする我々にとつて、憲法改正は最大の目標である。
 我々の考へる憲法においては、現行占領憲法は勿論のこと帝国憲法においても実現できなかつた国体法と政体法の分離を骨子としたものが望ましい。国体法とは我が民族・国家にとつて不易の価値を保持するかけがへの無い不磨の大典として、又、政体法はその時代に応じて柔軟に改正できる法律として規定すべきである。

一、改正の方法
 改正論にはいくつかの方法が考へられてゐるが、我々は帝国憲法復元改正論の立場に立つ。この考へ方の要諦は、我々の党是である戦後体制の打破と伝統的統治の継続に齟齬が生じないやうにするための手続き論である。
 その手続きとは、予め我々の手による帝国憲法改正案を作成し、議会において憲法改正のための議案上程を行ひ、現行占領憲法の失効と帝国憲法の復元を宣し、同時に帝国憲法改正案を議決するものである。この手続きを踏むことによつて、憲法改正による時間的空白をなくし、現行占領憲法制定過程の不正義を正すことができる。勿論、過去における現行占領憲法下の法判断は特定時限まで有効とされる。
二、憲法改正の内容
 改正すべき内容は、この基本政策大綱以下の政策に従ひ、国体に基づく憲法改正試案を作成するものとする。