基本政策大綱‐外交

 外交の目的は国益の確保と擁護である。それを支へるのは国民共通の理解と支持であるが、我が国には外交目的を達成するための国家戦略も、世論を形成するための国家戦略もない。それは戦後の我が国が敗戦後遺症から自主独立国家たり得ず、対米追随外交に終始した結果である。しかし、今日の国際情勢は、かつての東西冷戦構造の崩壊後、アメリカの軍事的一極化や中共の国力(経済力・軍事力)の増強、核保有国の拡散やイスラム原理主義団体の国際的テロ攻撃などによつて緊迫した国際情勢が新たに現出してゐる。我が国としてもそれらに独自に対応せざるを得ない事態であり、特に朝鮮半島・支那大陸との緊張関係は今後の大きな外交課題である。現在の我が国に必要なことは、対米追随外交から脱却し、独自外交を展開するための長期的展望である。我が国の外交は、先づ自国の戦略を構想する所から始めなければならない。

一、新しい国際関係の構築
 戦後の我が国に大きな影響をもたらしたアメリカとの関係は、友好関係を維持することを大前提としながらも、日米安保条約の改変も含めて再検討し直す必要がある。日米関係が先進国内において最重要事であることは当然であるが、我が国の独自方針に基づいたアジアを基本とした新しい外交関係をつくりあげることが必要である。アジアの繁栄と安定のために我が国はこれまで以上にアジア地域への積極的役割をはたさなければならないが、特に中共の台湾に対する軍事的圧力やチベット・新彊ウイグルにおける抑圧と独立の問題を含めた強硬な軍事拡大路線、犯罪国家北朝鮮や北朝鮮に融和的な韓国への断固とした外交姿勢は、わが国外交の試金石でもある。朝鮮併合・支那事変に関する一方的断罪に臆することなく、他のアジア諸国についても積極的に我が国の歴史的経緯を説明し、理解を求めることが大前提である。
 我が国は諸外国との対等・互恵の原則に基づき、人的交流の促進、協力関係の強化、条約の締結等を通して我が国の進むべき道を諸外国に理解させ、親日国との友好関係強化とともに世界の平和的共存関係を促進させねばならない。
二、国連のあり方
 国連には世界二百余ケ国が加盟し、地域紛争や国家的対立の調停、人類共通の福祉に多くの貢献をしてをり、国際社会におけるその存在意義は小さくない。しかし、我が国に対する敵国条項が未だ存在してをり、アメリカに次ぐ供出金を提供してゐるにも拘らず、我が国の地位は低いと言はざるを得ない。しかも、国連の決定事項とは安保理常任理事国五ケ国の国益の衝突と駆け引きの産物であり、それが国際社会の意志として機能してゐる。第二次大戦終戦後の国連発足当時と比べ、国際的政治構造や情勢は大きく変化し、国連の目的やあり方が問はれる時代に来てゐる。我が国は今こそ国連の再構築を主張すべきであると考へる。
三、領土問題
 我々の主張する北方領土とは全千島列島・南樺太を指す。全千島列島は日露両国が平和裏に交渉し、明治八年(一八七五年)千島樺太交換条約をもつて確定した領土である。南樺太は日露戦争の結果、割譲を受けた正当な領土であり、昭和二十六年の講和条約において我が国が放棄させられたものの、その帰属は、未だ国際的に明確にされてゐないことを強く主張しなければならない。領土交渉は主として二国間の問題であるが、ヤルタ密約に関係した諸国にもその責任がある。
 尖閣諸島、竹島は日・中・韓三国の歴史的事実と経緯からみても我が国の領土であることは明らかである。そのためには、実効支配の施策が必要である。特に竹島については、韓国が逆に軍事的実効支配してゐる現実を国民に知らしめて、韓国に対する強硬な外交姿勢が必要である。また、沖の鳥島への中共の野望は断固排除しなければならない。